海部郡美波町、薬王寺の正面にある商店街にある『株式会社まめぞうデザイン』。ここは、主にWEB制作を手掛ける若い制作会社です。決して営業面で利があるとは言えない美波町の地で、様々なクリエイティブを生み出しています。そんな『まめぞうデザイン』を率いるドウゾノさんにお話を伺いました。
台湾生まれのハーフであるドウゾノさんは、クリエイターとしても少し変わった経歴の持ち主です。ペットの毛をカットするトリマーから始まり、バンドマン、フリーターなどを経て、ほぼ独学でWEBクリエイターに転身したといいます。
「元々、バンド活動をしているときに、自分のイベントのフライヤーなどを作ったりしていたんですよ。また、当時ネットサーフィンにはまっていて。その中でWEB制作の情報に触れて、その分野に興味を持ったんですよね」
はじめから独立志向があったドウゾノさんは、勉強のためにデザイン会社でバイトをした後、2014年に個人事務所を開設。今では法人化し、DIYで空き家リフォームした美波町の事務所を本社として活動中です。その事務所はDIYでリフォームしたとは思えないほどの、高クオリティな仕上がり。この事務所を見るだけで、ドウゾノさんのクリエイターとしてのセンスと情熱が分かるような気がします。そんな美波町の事務所での仕事を、ドウゾノさんはこう話してくれました。
「妻が美波町出身だったという縁もあり、この場所に本社を置くことになったんですよ。でも、こんな場所にいながらも実際には日本中いろんな地域の仕事をしていて。イベント等でいろんな地域の人と知り合う機会があって、その繋がりで日本全国にクライアントがいるんですよ」
ドウゾノさんは、自身のクリエイターとしてのこだわりを『常にユーザー目線で考える』ことだと言います。
「例えば、ホームページを制作するとして、見た目などの表面的な質でクライアントに満足してもらうことはもちろん必要ではあるけれど、クライアントに利益をもたらすものでなければ意味がないと思っています。そのために心がけているのは、今作っているコンテンツがユーザーにとって有益なものかどうかを常に考えることです」
ある意味、クライアントよりもユーザーを優先させるということ。それはクライアントから仕事を受ける身としてはとても勇気のいることですが、そのユーザーファーストなクリエイティブは、クライアントに利益を生み、結果としてクライアントファーストへと変わっていくのです。まだ若く、熱い志を持つドウゾノさん。これからの活躍に注目しましょう。